宗教百科(知識、心得、作法、)

真言宗

真言宗(しんごんしゅう)は、日本の仏教宗派の一つで、密教の一派である。唐から伝わった真言密教を基盤とし、その教えを日本で独自に発展させました。真言宗の開祖は空海(くうかい)であり、彼は唐から密教の教えを受け取った後、日本に戻って真言宗を創始しました。真言宗は、文字や言葉に宿る仏の真理を信じ、真言(マントラ)や陀羅尼(ダーニ)を唱える修行法が中心です。また、修行者が特定の霊場を巡る巡礼も盛んである。真言宗は日本の仏教界において、天台宗・浄土真宗・日蓮宗と並ぶ大きな宗派の一つです。

真言宗の開祖である弘法大師空海は、774年、讃岐国多度郡屏風ヶ浦(香川県)に佐伯直田公と玉寄姫の三男として生まれ幼名を真魚といいます。所説ございますが23歳で東大寺戒壇院で具足戒受け僧名を「空海」と改めたとされています。31歳の時第16次遣唐使の第1船に乗り入唐しました。 唐では多くの師に出会い密教を学び32歳の時に恵果に出会い、恵果は空海に胎蔵界灌頂、さらに金剛界灌頂・阿闍梨の伝法灌頂を授けました。密教の奥義を3か月で伝授し、「遍照金剛」の位を授けたのです。密教経典、曼陀羅などを授けられ、密教の正式な伝承者となったのです。、806年10月に帰国した空海は、空海以前にあった雑部密教に教義を整備し真言密教を完成させました。816年より密教の道場を建立すべく帝に高野山の下賜を願い、勅許を得たのです。823年に帝より東寺を賜り、空海は教王護国寺と名付けて真言密教の根本道場として、真言宗が確立した。 62歳の時、3月21日に高野山の龍光院・中院にて入定して即身成仏されました。その後も奥の院で修行を続けているとして、信仰は今日まで続いています。


The Shingonshu sect is one of Japan's Buddhist sects and a branch of esoteric Buddhism. It was based on the esoteric teachings of the Shingon sect, which came from Tang, and developed its teachings independently in Japan. The founder of the Shingonshu sect was Kukai, who returned to Japan and founded the sect after receiving esoteric teachings from Tang. Believing in the truth of Buddha in letters and words, the Shingonshu sect focuses on ascetic practices of chanting the Mantra (mantra) and the Dharani (dani). It is also popular for practitioners to make pilgrimages to specific sacred sites. The Shingonshu sect is one of the largest Buddhist sects in Japan, along with the Tendai sect, the Jodoshinshu sect and the Nichiren sect. Kobo Daishi Kukai, the founder of the Shingon sect, was born in 774 in Byobugaura, Tado County, Sanuki Province (Kagawa Prefecture), the third son of Saeki Naota and Tamayorihime, and his childhood name was Mao. According to a legend, he received gusokukai (commandments of the four highest ranks) at Todaiji Kaidan-in at the age of 23 and changed his name to Kukai. At the age of 31, he arrived in China on the first ship of the 16 Japanese envoys to Tang China. In Tang, he met many masters and learned Esoteric Buddhism, and at the age of 32, he met Eka, who gave Kukai the Taizokai Kanjo, as well as the Kongokai Kanjo and Ajari's Denpo Kanjo. He taught the esoteric teachings of Esoteric Buddhism in three months and conferred the rank of Henjo Kongo. They were endowed with Esoteric Buddhist scriptures, mandalas, and so on, and became the official inheritors of Esoteric Buddhism. On his return to Japan in October 806, Kukai established the doctrine of Zabu Esoteric Buddhism, which had existed before Kukai, and completed the esoteric teachings of the Shingon sect. In 816, he asked the Emperor for the grant of Koyasan to build a dojo for esoteric Buddhism, and received an Imperial sanction. In 823, the Emperor granted To-ji Temple to Kukai, who named it Kyoogokokuji, and established the Shingon sect as the fundamental dojo of the esoteric Buddhism of the Shingon sect. On March 21, at the age of 62, he entered the Buddhist priesthood at Ryoko-in Temple and Chuin Temple on Mt. Koya. His faith continues to this day as he continues to practice at Okunoin.

※灌頂:菩薩が仏になる時、その頭に諸仏が水を注ぎ、仏の位(くらい)に達したことを証明すること。

※雑密:7世紀頃は密教そのものが体系的に確立していなかった時代で、そのころ の密教を「雑部密教」いっています。

心得

御本尊は宇宙の絶対の真理である大日如来。 宇宙は大日如来の身体を構成する地水火風空識の六大所成から生み出されたものであり、宇宙は大日如来の身体であることを意味します。 弘法大師の真言密教は大日経・金剛頂経を根本所依とされ、2つのお経で説かれる即身成仏に達する教えとして十善戒説いています。
身業とは体による行いのこと: 不殺生(ふせっしょう)・ 不偸盗(ふちゅうとう)・ 不邪淫(ふじゃいん)・
口業とは口から発する言葉のこと: 不妄語(ふもうご)・ 不綺語(ふきご)・ 不悪口(ふあっく)・ 不両舌(ふりょうぜつ)・
意業とは心で思うこと: 不慳貪(ふけんどん)・ 不瞋恚(ふしんに)・ 不邪見(ふじゃけん)・
真言宗は仏心を、呼び起こす即身成仏と仏のような心の理想郷、密厳仏国土をその教義としており教理として、六大(六大縁起)の教え、曼荼羅の教え、三密修行と、即身成仏が有ります。
真言宗では系譜として付法の真言八祖と伝持の八祖の二種あります。
付法八祖:大日如来・金剛薩?・竜猛(りようみよう)・竜智・金剛智・不空・恵果・空海
伝持の八祖:竜猛・竜智・金剛智・善無畏(ぜんむい)・不空・一行・慧果・空海
密教を修める行が、三密加持といわれる行です。密教で行われるすべての儀礼の基本は、三密加持です。 「三密加持」とは、本尊を現す印(いん)を、手で結ぶことが「身密」。真言を、口で唱える事が「口密」。 ご本尊の姿を心(意)に思い描くことが、「意密」です。この3つが完璧にできたとき、「即身成仏」を、達成できた事で、これを、「加持(かじ)」といいます。

真言宗十六派(十八本山)

十六派(十八本山)

番号は札所順。事務局:真言宗智山派総本山智積院に置く。
家庭用掛軸:不動明王・大日如来・弘法大師

真言宗善通寺派

1.総本山善通寺 11.大本山随心院

【本尊】薬師如来 【本尊】如意輪観世音菩薩 
須磨寺派

2.須磨寺 - 真言宗須磨寺派大本山

【本尊】聖観音
真言三宝宗

3.清澄寺 - 真言三宝宗大本山

【本尊】大日如来
中山寺派

4.中山寺 - 真言宗中山寺派大本山

【本尊】十一面観音
大覚寺派

5.大覚寺 - 真言宗大覚寺派大本山

【本尊】五大明王
御室派

6.仁和寺 - 真言宗御室派総本山

【本尊】阿弥陀三尊
智山派

7.智積院 - 真言宗智山派総本山

【本尊】大日如来
智山派

8.泉涌寺 - 真言宗泉涌寺派総本山

釈迦如来・阿弥陀如来・弥勒如来
東寺派

9.教王護国寺 - 東寺真言宗総本山

【本尊】薬師如来
山階派

10.勧修寺 - 真言宗山階派大本山

【本尊】千手観音
醍醐派

12.醍醐寺 - 真言宗醍醐派総本山

【本尊】薬師如来
真言律宗

13.大本山宝山寺 15.総本山西大寺

【本尊】大聖歓喜・双身尊天 【本尊】釈迦如来 
信貴山真言宗

14.朝護孫子寺- 信貴山真言宗総本山

【本尊】毘沙門天
豊山派

16.長谷寺 - 真言宗豊山派総本山

【本尊】十一面観音
新義真言宗

17.根来寺 - 新義真言宗総本山

大日如来・金剛さった・尊勝仏頂
高野山真言宗

18.金剛峯寺 - 高野山真言宗総本山

【本尊】大日如来

葬儀全般

日本の葬儀は主に仏教ですが、社会人としてのマナーとして神道・キリスト教等の情報も集めました

仏壇・作法・心得

仏の教化。仏教の行事・法事・法要。仏壇は仏を祀る壇、起源は持仏堂・魂棚など所説あります。社会人としてのマナーとしてご紹介します。

主な聖地巡拝

四国八十八所

四国にある空海(弘法大師)ゆかりの88か所で主に真言宗の仏教寺院で、四国霊場の最も代表的な札所です。

四国八十八箇所霊場会《公式HP》

西国三十三所

近畿地方2府4県と岐阜県に点在する33か所の観音信仰の霊場の総称。最も歴史がある巡礼行であり、多くの参拝者が訪れている。

西国三十三所札所会《公式HP》より

十八本山巡拝

真言宗の各派の総大本山である十八本山を霊場として巡拝で、現代では心の癒し、健康保持の観光として人気です。

根來寺《公式HP》より

主な経典


大日経(だいにちきょう)

金剛頂経(こんごうちょうきょう)

蘇悉地羯羅経(そしつじからきょう)

瑜祇経(ゆぎきょう)

要略念珠経(ようりゃくねんじゅきょう)
在家経典


般若心経
「摩訶般若波羅蜜多心経」
ぶっせつ まかはんにゃはらみったしんぎょう かんじざいぼさつ、ぎょうじんはんにゃはらみたじ、しょうけんごうん、かいくう、どいっさいくやく、 しゃりし、しきふいく、くふいしき、しきそくぜくう、くうそくぜしき、じゅそうぎょうしき やくぶにょぜ、 しゃりし、ぜしょほうくうそう、ふしょうふめつ、ふくふじょう、ふぞうふげん、 ぜこくうちゅう、むしきむじゅそうぎょうしき、むげんにびぜっしんに、むしきしょうこうみそくほう、むげんかい、 ないしむいしきかい、むむみょうやく むむみょうじん、ないしむろうし、やくむろうしじん、むくうしゅうめつどう、むちやくむとく、 いむしょとくこ、 ぼだいさった、えはんにゃはらみたこ、しんむけげ、むけこ、むうくふ 、 おんりいっさいてんどうむそう 、くきょうねはん、さんぜしょぶつ 、えはんにゃはらみたこ、とくあのくたらさんみゃくさんぼだい、 こちはんにゃはらみた 、ぜだいじんしゅ 、 ぜだいみょうしゅ 、 ぜむじょうしゅ 、ぜむとうどうしゅ、 のうじょいっさいく しんじつふこ 、 こせつはんにゃはらみたしゅ 、そくせつしゅわつ 、ぎゃてい 、ぎゃてい 、はらぎゃてい、はらそうぎゃてい、 ぼじそわか 、 はんにゃしんぎょう。

光明真言
「不空大灌頂光真言」
おん あぼきゃ べいろしゃのう まかぼだら まに はんどま じんばら はらばりたや うん
念仏・宝号


高野山真言宗:「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)」

醍醐派:「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)、南無聖宝尊師(なむしょうぼうそんし)、南無神変大菩薩(なむしんぺんだいぼさつ)」

御室派:「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)、南無禅定法皇(なむぜんじょうほうおう)」

智山派:「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)、南無開山興教大師(なむかいざんこうぎょうだいし)」

豊山派:「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)、南無興教大師(なむこうぎょうだいし)、南無専誉僧正(なむせんよそうじょう)」

仏壇については、特に決まりはありませんが、浄土を表した金仏壇を求められる方はいません。本尊は大日如来ですが、特に信仰している仏様があった場合には、そちらを祀っても問題は無ございません。
ページのトップへ戻る