宗教百科(知識、心得、法要、作法、)

葬儀以外の神事全般

神棚について

1.神棚について

神棚の種類

神棚の種類

1.一社神棚
一社まつりですので、お神札を重ねてお祀りします。
2.三社神棚
お神札まつる社が複ならぶ社、宮神宮大麻、氏神様、崇敬神社
3.五社神棚
お神札まつる社が複ならぶ社、宮神宮大麻、氏神様、崇敬神社、その他崇敬する神社を増やす。
4.七社神棚
お神札まつる社が複ならぶ社、宮神宮大麻、氏神様、崇敬神社、その他崇敬する神社を増やす
5.箱宮神棚
箱型の神棚。北陸から北海道にかけてお祀りされている
6.恵比寿宮
恵比寿様をお祀りする神棚
7.稲荷神棚
お稲荷様をお祀りする神棚
8.モダン神棚
現代の居住空間に合わせたリビング等に祀る神棚
    
神棚の方向(一般的に言われていること地域よって違いがあります)
    
神棚作法
   
最近では、あまり気にされない方が増えてきています。目線より高い位置で清潔あれば良く大切なのは神様に敬意を払い、毎日お参りすることです。

神棚の飾り方

一社造りでは一番前に伊勢神宮(天照皇大神宮)の神札(大麻)・氏神神社の神札・信仰する神社の神札の順で祀る。
三社造りでは中央に伊勢神宮の神札(大麻)・向かって右に氏神神社の神札・左に崇敬する神社の神札を祀る。
五・七社造りでは中央に伊勢神宮の神札(大麻)・向かって右に氏神神社の神札・左に崇敬する神社の神札を祀り、空いている社に崇敬する神社を右から順次祀ります。
出雲大社の場合は、中央に伊勢神宮の神札(大麻)、向かって右に出雲大社の神札(御玉串)、左に氏神神社の神札を祀ります。
神棚の扉は閉めてお祀りします。お札はできるだけ毎年新しいものに取り替えます。古いお札は、神社に納めお焚き上げしていただきます。
    ●祖霊舎について
 
祖霊舎について
「祖霊舎」は故人を祀るもので神徒壇(しんとだん)とも呼ばれています。 神道のでは「神様を祀るのが神棚」で、「故人を祀るのが祖霊舎」に分かれています。祖霊舎には、霊璽は故人の霊が宿る依代である霊璽(れいじ)をお祀りします。 霊璽は「御霊代」とも言われています。
1.祖霊舎(それいしゃ)
一社まつりですので、お神札を重ねてお祀りします。
2.霊璽(れいじ)
お神札まつる社が複ならぶ社、宮神宮大麻、氏神様、崇敬神社
3.霊璽
お神札まつる社が複ならぶ社、宮神宮大麻、氏神様、崇敬神社
4.回出霊璽(くりだしれいじ)
お神札まつる社が複ならぶ社、宮神宮大麻、氏神様、崇敬神社
    

祖霊舎の飾り方

神道(しんとう)では、先祖の御霊(みたま)はその家の守護神となるといわれており、 御霊を祀る祖霊舎(それいしゃ)は、御霊舎(みたまや)、神徒壇(しんとだん)、祭壇宮(さいだんみや)ともいわれています。 御霊が宿る霊璽(れいじ)を祀りますので、神棚とは別に安置します。場所は、祖霊舎の位置が神棚より低くなるよう安置します。南向きか東向きで、お参りしやすい場所がよいとされています。
  1. 神棚の扉は閉めてお祀りします。。
  2. 霊璽を祀る奥の内扉に霊璽を納めます。外扉は開けておいてかまいませんが、霊璽を祀る奥の内扉は閉めます。
  3. 扉の正面に鏡を置き、米、塩、水、酒、榊、灯明、真榊、供物などをお供えします。
 
霊璽について

霊璽(れいじ)について

霊璽に御霊が宿り、忌明け後に祖霊舎(それいしゃ・みたまや、仏教の仏壇に相当するもの)に霊璽が移され、家の守護神として祀られます。 家の守護神である、霊代の宿る霊璽は大変神聖なものとして扱われます。
霊号について
  • 神道では亡くなった方はその守護神の神様になるとされ、守護神の名前のことを、「霊号」といいます。
  • 霊号には、「称名(たたえな)」、「尊称」、「結辞」を付けることが多いです。
  • 成人男性の場合は「大人(うし)」、成人女性の場合は「刀自(とじ)」
  • 童子、姫、翁、大刀自..などです。
  • 尊称は「命(みこと)」、または「之命(のみこと)」と付きます。
  • 結辞ですが、ここには「霊」、「霊位」、「之霊」が付きます。例えば「○○大人命霊位」といった霊号がつけられます。
  • 没年月日は、神道では「帰幽(きゆう)」をつけます。
    例えば令和○年○月○日帰幽 享年○○歳
  • 霊璽の年齢表記について
    主に【享年】を用います。
    【行年】:生涯を通じて懸命に【修行】を続けた尊い年数。
    【享年】:天から享(う)け命をまっとうした年数。
    日本では古くは満年齢の概念が無く【行年】・【享年】共に数え年だったそうですが、享年は【数え年】(母親の体内で生命が宿った時点で0歳という考え方がありますので、出産されてからが1歳と考えです)
    行年は【満年齢】とされている説もあります。
    年齢表記歳か才かについては【歳】を表記するのが一般的です。(才は略字としては、古くから存在していたと思はれるが、正しいくは、「○歳」を使った方がよいと思はれる。
    数え年とは:その年の誕生日を迎えていない場合:【満年齢+2歳】となり、その年の誕生日をすでに迎えている場合には【満年齢+1歳】となります。
    神具について

    神具(しんぐ)について

     
    神具とは神棚の祭祀に用いられる道具・器具
    神饌(しんせん)
    神社や神棚に供える供物、御饌(みけ)や御贄(みにえ)ともいいます。
        
    玉串(たまぐし)
    榊・樫・杉などの木の枝に、紙垂(しで)や木綿(ゆう)を麻で結んで下げたもので、神前にお供えするものとして、米・酒・魚・野菜・果物・塩・水等の神饌と同様の意味があると考えられています。玉串は祭典の中で捧げて拝礼することから、格別な意味を有するものであることが分かります。 玉串の由来は、天照大御神の岩戸隠れの際に、神々がおこなった祀りでは真榊に玉や鏡などをかけて、天照大御神の出御を仰いだことが記されています。
    注連縄(しめなわ)
    聖な区域とその外とを区分するための標。
    神鏡(みかがみ)
    「神鏡は太陽神である天照大神の象徴で、神霊のご神体として神棚の扉の前に祀られます。 常は「雲形台」と呼ばれる雲の形をした台にのせて用います。神鏡に映る自分の姿を目にし、自分を振り返り、本当の心で神様に向き合うもの
    三方(さんぼう)
    神饌 を載せるための台で三方台とも言って神酒・水・鏡餅を乗せる台のことです。
    土器(かわらけ)
    主に釉 (うわぐすり)をかけてない素焼きの陶器で、お神酒を振る舞う用途に使用されます。地鎮祭等に使用される事が多い
    灯明
    三本の脚をつけた灯明皿または燭台
    榊立て(さかきたて)
    榊をお供えるための白色の陶器製花立、神棚の左右には1対の「榊立て」に榊(さかき)を入れて供えます。
    御幣(ごへい)
    「紙垂(しで)」を「幣串(へいぐし)」と呼ばれる竹や木で挟んだものです。
    大麻・大幣(おおぬさ)
    お祓いで使用する祓串(はらえぐし)の事で、 日本人は生命力の強い植物である大麻を神様が宿る草として神聖視していました。
    神話では、大麻が神の依り代とされている一説があります。
    祓えのあと、人々がこれを引き寄せてからだを撫で、罪やけがれをそれに移したという。
    案(あん)
    神式に使用される白木でできた小机や台 玉串(たまぐし)を乗せるための案は、玉串案といい、お供え物の食物を乗せる案を、餞案(せんあん)
    高月(たかつき)
    高坏(高月)は、三方の真ん中に置く、お米をのせる土器です
    折敷(おしき)
    檜?(ひのき)?のへぎで作った縁つきの盆。多く方形で、食器などをのせる。足打ち折敷・平折敷・隅?(すみ)?の折敷・傍?(そば)?折敷などがある。
    唐櫃(からひつ)
    貴重な物や、重要な物を収めるための用具。長方形で、4本ないし6本の脚がついており
    人形(ひとがた)・形代(かたしろ)
    神霊 が依り憑く(よりつく) 依り代 の一種。 人間の霊を宿す場合は人形を用いるなど、神霊が依り憑き易いように形を整えた物を指す。 身代わり 信仰により、人間の身代わりとされた。
    神楽鈴(かぐらすず)
    巫女が神楽舞(巫女舞)を舞う時に持つ鈴です。
    鳥居(とりい)
    鳥居は神社の内と外を分ける境に立てられ、鳥居の内は神様がお鎮まりになる御神域として尊ばれます。 代表的なものとしては、鳥居上部の横柱が一直線になっている神明しんめい鳥居と、この横柱の両端が上向きに反っている明神みょうじん鳥居があります。このほか、形態では明神鳥居の横柱上部に合掌形の破風はふのついた山王さんのう鳥居や、また朱塗りの稲荷鳥居など特徴的なものがあります。
    神輿(みこし)
    神霊が移動する際に神体または御霊代が乗るとされる輿( 人が肩で担ったり手で持って運ぶようにした乗物)。
    祝詞幣(のりとへい)
    出雲大社などで神事に用いる神道用具。祝詞奏上後に「左右左」と振り、祈念する
    水器(すいき)
    神前に水を供える場合に用いる
    掻敷(かいしき)
    掻敷(かいしき)は神饌の下に敷くもの
    柳筥(やないばこ)
    柳の枝を生糸で編んで作った箱で、神鏡や布帛などを納める。
    霊祭作法

    霊祭(みたままつり)作法

    霊祭(みたままつり)について
    神道の儀式の総称で主に追悼儀式を、「霊祭」といいます。神社本庁の栞には、一年祭までを神葬祭とし、それ以降の祭儀を祖霊祭と記すなど明確な区分けがされています。
        
    霊祭年忌祭(令和3年を起点)神葬祭・祖霊祭一般的な祭祀料(金額)玉串料(親族以外)
    翌日祭(2日目・1日後)中陰(忌中)翌日神葬祭1万円~5万円3千円~1万円
    10日祭(10日後)10日神葬祭1万円~5万円3千円~5千円
    20日祭(20日後)20日神葬祭1万円~5万円3千円~5千円
    30日祭(30日後)30日神葬祭1万円~5万円3千円~5千円
    40日祭(40日後)40日神葬祭1万円~5万円3千円~5千円
    50日祭(50日後)50日神葬祭1万円~5万円3千円~5千円
    合祀祭・清祓いの儀51日神葬祭1万円~5万円3千円~5千円
    1年祭(1年後)令和4年神葬祭3万円~5万円3千円~1万円
    2年祭(2年後)令和5年祖霊祭3万円~5万円3千円~1万円
    3年祭(3年後)令和6年祖霊祭3万円~5万円3千円~1万円
    5年祭(5年後)令和8年祖霊祭1万円~5万円3千円~1万円
    10年祭(10年後)令和13年祖霊祭1万円~5万円3千円~1万円
    20年祭(20年後)令和23年祖霊祭1万円~5万円3千円~1万円
    30年祭(30年後)令和33年祖霊祭1万円~5万円3千円~1万円
    40年祭(40年後)令和43年祖霊祭1万円~5万円3千円~1万円
    50年祭(50年後)令和53年祖霊祭1万円~5万円3千円~1万円
    祭祀料について(神主)
    神道で祭祀に関わる行事を行った際に、神主に渡すもの。
    慶事では、例えば 七五三や地鎮祭等で神主への謝礼 として用意します。
    ※弔事であれば、 通夜祭等の葬儀にまつわる一連の儀式のお礼 として、喪主が神主へ渡すものとして用意します。

    御玉串料について(参列者)
    御玉串料は、神様へのお供え物として用意する金銭のことです。参列者が玉串の代わりに、 神様へのお供えとして持参するお金を「御玉串料」と呼ぶことから、香典袋の表書きには「御玉串料」「御榊料」と書くのが一般的です。
    ※葬場祭の後、神主にお渡しする謝礼の表書きは、「御玉串料」「御神饌料」「御礼」などとします。



    祭祀料の書き方

    ●丁寧な形では奉書紙を使用
    例え弔事であっても、薄墨を使用する必要はありません ので、濃墨を使用してください。を包む際は、お札を半紙に包み、水引きは無い奉書紙で包むことが正式な包み方です。
    手順は以下の通りです。
    祭祀料とは祭祀を行った神主に対して渡すお金のことです。儀式が終わった後に切手盆や袱紗に包んで神主に渡します。 祭祀料の相場は、神主一人に対して一日葬儀なら10万円、通夜や葬儀なら20~35万円です。 祭祀料は白い封筒に入れて渡します。表書きに祭祀料と記入し、下半分に自分の氏名をフルネームで記入します。中に入れるお札は新札を用意します。
  • 奉書紙に表裏があります手触りがスベスベする面を表にし、ザラザラする面を裏にします。
  • お札の肖像画の面を上にして半紙に包みます。
  • 奉書紙の中央にお札を包んだ半紙を縦に置きます。
  • 半紙を包むように、右、左、下、上(慶事は右、左、上、下)と折りたたみます。

  • ●のし袋の場合
    表書きは、上部に「 御祭祀料 」とし、下部に あなたの姓名もしくは「○○家」と記入 します。
    ※正式には祭祀料はあくまでも神主に対し感謝なので水引きは不要とされています。
    宗派や地域によりますが水引きする場合
  • 弔事では白黒もしくは双銀で、あわじ結びのような 結び切りの水引ののし袋を使用します。
  • 慶事の場合は紅白で蝶結びのように 解けるものの水引ののし袋を使用します。
  • 「 御祭祀料 」と記入し、あなたの姓名もしくは「○○家」と記入 します。

  • 神社や神官に対する祭祀祈祷の謝礼を、祭祀料(さいしりょう)と言う
    祭祀料を入れる封筒は白無地の不祝儀袋を使うのが良い
    祭祀料の表書きは濃墨で「御祭祀料」などと書く
    ※祭祀料の相場は、おおよそ神官ひとりにつき一日葬は10万円程度、通夜祭・葬儀は20万~35万円程度

    ●祭祀料をお渡しする時には
    切手盆を使って祭祀料を渡す方法
  • 、祭祀料を自分の方に向けて切手盆にのせます。
  • お盆の右上を右手で、左下を左手で持ちましょう
  • 両手でお盆をもって右回りにぐるっと回し、相手側から見て祭祀料が正しい向きになるようにします。
  • 袱紗で代用することも可能です。
  • 袱紗「ふくさ」の包み方:弔事の包み方をします。ダイヤの形になるよう袱紗を広げ、中央より右側に封筒を置きます。右→下→上→左の順に包みます。※慶事は中央より左側に封筒を置き左→上→下→右
  • 手渡しの方法:先方の目前でふくさを開いて金封を取り出し、先方が表書きを読める向きに両手で金封を差し出します。
  •   ●神様への謝礼について
    初穂料:現代は神様にお供えするお金を初穂料といいます。 昔は初穂を神様にお供えしていた事が由来です。 玉串料:現代は玉串の代わりにお金をお供えします。 昔は榊の枝に紙垂(しで)をつけた玉串を神様にお供えしていました。
    氏名の書き方【連名の場合】
  • 複数名の連名で出す場合:右から上位者・目上の人を書きます。上位・下位等の区別がない場合は、五十音順で書きます。
  • 金額:壱(一)、弐(ニ)、参(三)、阡(千)、萬(万)というように漢数字で書きます。

  • 霊祭とは

    霊祭とは

    遷霊祭[御霊移し(みたまうつし)]
    神道では死を「穢れ」とみなしています。神社は聖域ですから、死に関する儀式は神社では行いません。場所は基本的に自宅か葬祭場などで行います。 儀式を行うのは必ず夜中です。かつては「みたまにおうつりいただく場所(みたましろ)」には鏡が選ばれていました。遷霊祭で霊璽に故人の魂を移す儀式が行われます。 最初の遷霊祭は、通夜祭の中で行われその後十日祭、二十日祭、三十日祭、四十日祭、五十日祭と10日ごとに儀式が行われ、 清祓いの儀(五十日祭の次の日・忌が明け)後、完全に霊璽に魂が宿るとされています。清祓いの儀が終了した霊璽は、上から覆いをかぶせて丁寧にお祀りします。
    通夜祭(つやさい)から御霊移しについて詳しくは⇒葬儀のページへ
  • 地域によっては、葬儀の時点では仮のものを使いそれまでは白木でできた仮の霊璽を祖霊舎に飾る事もあります。
  • 現在では、一度おうつりいただいた霊璽を清祓いの儀後もそのままお祀りすることが一般的。
  • 神棚封じ(神棚に白い紙を貼り、神道における穢れ思想より神棚を守るための儀式)。
  • 服忌
    親族が亡くなったとき、身内の者は喪に服しますが、このことを「服忌ぶっき」といいます。 「忌」とは故人の祀りに専念する期間、「服」とは故人への哀悼の気持ちを表す期間のことをいいます。 戦前までは、江戸時代に定められた「服忌令」が公的な基準として用いられていました。 この「服忌令」によると、最も期間が長いのが父母の場合で、「忌」が五十日、「服」十三ヵ月でした。それ以外の親族は、「親等」が離れるに従い期間が短縮されています。 戦後、官公庁などでは職員の服務規程の中で、「忌引き」の期間が定められました。 配偶者は十日間、父母は七日間とするのが一般的なようですが、基本的には各地域の慣例に従っているのが現状です。 「服忌」については、地域に慣例がある場合、その慣例に従うのが適切です。特に慣例がない場合には、五十日祭までが「忌」の期間、一年祭(一周忌)までを「服」の期間とするのが一般的でしょう。 ですから「忌」の期間である五十日を過ぎれば、原則として神事を再開しても差し支えないと考えられます。 「忌」の期間中は、神社への参拝を遠慮しますが、やむを得ない場合には、お祓いを受けるのがよいでしょう。(神社本庁HP参照)
    翌日祭(よくじつさい)
       
    毎十日祭
    ページのトップへ戻る